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採用情報


先輩のコメント

2014機械宇宙工学専攻 イメージ画像

建設機械のエンジンは、普段目にするものとはケタ違いの大きさとパワーを備えています。また、建設機械の仕事を通して多くの人々の生活を支えることができます。そのエンジンを開発できるのは、就職にあたって最も魅力ある選択肢でした。入社後は8ケ月かけて研修を受け、基礎的な技術・知識を習得しました。振り返ると、この期間に同期とのつながりができたことも大きな収穫でした。仕事上の疑問や他部門の状況を気兼ねなく質問・共有し合う関係です。

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担当しているのは、「ターボチャージャ」の設計開発です。排出ガスのエネルギーを利用して、より多くの空気をエンジンへ送り込む部品で、出力や燃費だけでなく環境対応の視点からも重要なデバイスです。私のチームがコマツの建設機械のターボチャージャの開発を一元的に担っています。私は3年ほど前、専門に特化した強みが欲しいと考え、希望を出してエンジン開発担当から要素開発担当のチームへ異動しました。現在は次世代エンジン向けの開発が進行中です。「要素開発」は、エンジン全体へ、車体へと続く長い工程の先頭にいる部門でもあります。遅れたら全体に関わるという責任感もひとつのモチベーションになっています。

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ターボチャージャは大きいもので50〜60kgにもなりますが、1mmにも満たない微細な違いでも性能が大きく変わります。だからこそ実物試作の前に、できる限り正確に性能を作り込むことが重要です。私のチームでは以前から机上解析を活用していましたが、MBD(Model Based Development)推進の流れを受けてさらに精度を高めるべく、新たなCAE(ComputerAided Engineering)を活用し継続的に改善を行っています。「解析精度向上」のようなテーマは、開発業務とは別軸でプロジェクトチームを立ち上げて、会社のバックアップの下で研究を進めています。テーマは常に複数あり、プロジェクトの発生は自発的です。IPAには、もともと「自分達は提案的であるべきだ」と考える社風があるように感じます。自ら考えて提案する姿勢が、いくつものテーマを能動的に生み出し、技術の進化の原動力となっています。

2014機械宇宙工学専攻 イメージ画像

仕事をしていて良かったと感じるのは、開発に携わったエンジンが工場内に並んでいる時です。また、インドネシアへの出張時に、車両として完成し工場内にたくさん並んでいる様子を初めて目の当たりにし、改めて感動しました。そして、育児休暇取得に何のハードルもないことも、IPAの良いところです。私は子供が生まれた時に3ケ月ほど育児休暇を取りました。子供は毎日どんどん成長するので、すぐそばで変化を見ていられたのは、父親としてかけがえのない時間でした。業務への復帰もスムーズで、この会社に入って良かったと素直に思っています。


2016総合機械工学科 イメージ画像

私は入社当初から新型エンジンの開発に関わってきました。このエンジンは、耐久性を維持し、燃費を改善することを目標に開発されてきた次世代モデルです。あらゆる方面から技術情報の収集・検討を行い、プロジェクトチームでシミュレーション、試作、試験、改善を重ねてきました。現在は、大型のベースエンジンをホイールローダーやブルドーザーなど多様な車体に搭載するための設計業務を担当しており、量産化の目処が立ったところです。

エンジン開発担当は、プロジェクトをリードし進捗を管理する役割です。専門知識を踏まえ、車体開発部門等多方面とコミュニケーションを図りプロジェクトを進めます。私自身は、入社5年目のジョブローテーションでコマツの車体開発部門での仕事を経験し、新たな視点と人脈を得てIPAに戻ることができました。大きなプロジェクトで、エンジンにも車体にも精通した「通訳」としての役割ができることに大きなやりがいを感じています。


2015機能工学専攻 イメージ画像

私が所属するのは、エンジンの頭脳であるコントローラ開発の専門部署です。@コントローラのハードウェア/ソフトウェアを開発するチームと、A具体的に数値を検討し要求性能に最適化するチームに分かれており、私はAの性能チームに所属しています。性能に関わるインジェクターやターボなどの仕様選定も行っています。ここ数年携わってきた次世代エンジンは燃焼系から設計を見直したモデルのため、特に厳密な検討を重ねてきました。

建設機械は数千メートルの高地や寒冷環境でも働く車両です。常にアクセル全開で稼動させ、土砂に体当たりするような使われ方をする可能性もあります。シビアな状況でいかに性能を発揮させるか、相反する性能のバランスをいかに最適化するかを決め、チームで性能を作り込んでいくやりがいのある仕事です。試行錯誤の末に狙った通りの動きをしてくれた時は達成感がありますし、机上だけでなく、時には実際にエンジンを回して検討していくのも自分に合っており、仕事のモチベーションアップにつながっていると思います。年齢・経験に関わらず意見を交わせる社風も居心地が良いです。


2013総合機械工学科 イメージ画像

エンジン開発担当は、コマツの建設機械に載せるエンジンを開発・製造するにあたり、全体をまとめるリーダーのような存在です。そのため業務で関わる部門は、IPA内のみでなく、コマツの車体開発部門、工場の生産部門、品質保証部門等と非常に幅広いです。エンジン開発は、大きくベースエンジン開発と、車体の仕様に合わせて開発する段階とに分かれます。私は入社後すぐにベースエンジンの開発をし、その後5年ほど油圧ショベルの開発にも携わりました。現在は20tクラス油圧ショベルに載せる小型エンジン、特に、欧州向けの新排出ガス規制に対応する開発を担当しています。

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普段の業務の中でやりがいを感じる点は、自分の設計がモノになり、機能した時です。一方で難しいと感じる点として、建設機械には、あらゆる過酷な環境でも壊れない高い信頼性が求められます。その目標を達成するためにも、開発の中で様々な試験を行っていきますが、すべて想定通りに行くわけではありません。むしろ想定外の問題を見つけて解決することが重要だと、私は思います。そのような苦労の末に開発したエンジンの量産が始まる時、一番達成感を感じます。

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元々私は大学でエンジンの研究をしていましたが、実際の仕事は予想以上に幅広かったというのが正直な印象です。ただし、大学で学んだ力学の知識などは仕事でよく活用しており、いまだに教科書を引っ張り出す機会があり、もっと勉強しておけばよかったと思うこともあります。一方で、実務で使う知識や技術は先輩に聞いたり、社内にある資料を参考にしながら学んできました。また、前例のない新しい解決策が必要な時などは、自分で仮説を立て、チームで共有したり、専門部署に相談したりしながら進めることになります。困ったときに相談できる人が多いのは心強いので、人とのつながりを作ることもとても大事です。

2013総合機械工学科 イメージ画像

建設機械のエンジンは、乗用車などとはエンジンの使われ方が全く違います。アクセル全開で1日中、何年も稼動し続け、粉塵が多かったり、暑かったりする過酷な環境でも使います。また、燃料使用量も車とは比べものにならないほど多いので、お客様は燃費にもシビアになります。そのような市場で、コマツの建設機械のエンジンは評価が高いことに誇りを感じます。近年は脱炭素の観点から、建設機械でも電動化が進んでいますが、ある程度エンジンのニーズは残るとも考えられます。一方で脱炭素や排出ガス規制は進むので、技術進化はさらに求められるでしょう。開発のハードルは高いですが、同時にやりがいでもあります。


2013機械創造工学科 イメージ画像

私達CAE(Computer Aided Engineering)チームは、複雑なシミュレーション解析による開発サポートと、MBD(ModelBased Development)などを活用した効率的な開発を実現するための技術確立を行っています。技術の進化と共により広範囲になったバーチャル試験で、開発のフロントローディングを実現し開発スピード・コストを合理化することが狙いです。競争力を高める意味でも重要なセクションで、人員規模も年々拡大しています。

解析ではいかに見たいポイントにフォーカスして結果を出すか、実測同等の精度を得るためにはどんなインプットが適切か、あれこれ仮説を立ててアプローチします。私自身は、次世代エンジンのシリンダブロックやシリンダヘッドの事前評価を担当しました。自分が予測した通りに結果が得られるのは気持ちのいい瞬間であり、各専門部門と広く関われることにも楽しさを感じています。コマツは海外でのシェアが高く、IPAはアメリカのカミンズとコマツの合弁会社のため、海外とのやりとりが少なくありません。私もアメリカへ技術調査に行きましたが、グローバルな側面も魅力のひとつではないかと思っています。


2014機械工学専攻 イメージ画像

3年間、シカゴのコマツアメリカ(KAC)に駐在していました。エンジンのプロとして代理店の問合せに応え、修理の対策情報や部品を提供する役割です。現地に飛んで原因究明に当たることもありました。IPAに入社した当時は要素開発担当でしたが、入社5年目の面談で留学制度に興味があると話したことが渡米につながったと思います。打診された時は驚きましたが、二つ返事で引き受けました。

アメリカの風景の中で見る建設機械は、ひと味違う印象です。町中でもよく見かけ、世界中に製品が届いているんだ、自分は凄い会社に入ったんだと感じました。コロナ禍で、現地の文化や仕事の進め方に慣れるまで時間がかかりましたが、仲間に「お前はよくやっている」と言ってもらえた時は嬉しかったです。「どこに行っても自分はやれる」という自信がつきました。また、直にユーザーに会い、レポートからは見えてこない想いに触れて、使う側の視点や現地サポートの努力も知りました。この人達のために仕事をしているんだという実感が湧きました。日本に戻った今も、開発したモノの先にいるお客様を意識しています。これからもお客様に「I love it」と言ってもらえるエンジンを世に残したいです。